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先手必勝の大地震対策

  • 2016年07月12日

この度の熊本大地震により犠牲になられた皆様に哀悼の意を表します。また被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

今回の大地震は前震はM 6.5、本震はM 7.3、震度 1 以上の余震が1000回以上も繰り返すという、前例のない大地震でした。前震では倒壊を免れたが、本震で倒壊した木造の家が少なくなかったとのこと、後の本震の方が地震の規模が大きかったためでしょう。

一般にすべての建物は地震で揺れるたびに劣化が起こります。熊本地震は多くの余震が繰り返されたため、倒壊家屋が増えたとも考えられますが、余震を恐れて住まいから離れた家族が多かったためか、死者の数が少なかったのは、不幸中の幸いというべきでしょう。

ただし、阪神・淡路大震災の反省から、改正された「2000年耐震基準」に沿って建てられたと見られる400~500棟の木造住宅のうち、倒壊したものが4~9棟、全壊したものが6~8棟、合わせて最大17棟が全壊・倒壊したという被害報告には、立法や行政に関わった関係者は、戸惑っているのではないでしょうか。

建築基準法はその目的を第一条で「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする」とうたっています。その中でも特に重要なことは建物の構造ではないでしょうか。本来「住宅は生活の容器」と言われ、平時は文字通り住む人たちを守ってくれますが、ひとたび大地震に見舞われ倒壊すると、一瞬にして生命、財産を奪われることにもなりかねません。

住まいが大地震に対して安全であるための条件を式で表すと次の通りです。

                                     地震力 ≦ 水平耐力   

この式の の二つを同時に表したものです。建築確認申請を取るには、 に近い になります。ただし、左辺の地震力は、過去の経験から想定したものであり、南海トラフ大地震の例のように、地震力は状況により大きくなるように見直されることがあります。想定した地震力が大きくなっても安全を確保できるようにするためには、右辺の水平耐力を設計の段階で、できる限り大きくしておくことが大切です。

右辺の水平耐力を大きくするには、二つの方法があります。

一つは、耐震壁の数を増やすことです。もう一つは、数は増やさないで余力の大きな耐震壁を採用することです。しかし、耐震壁を増やして水平耐力を大きくするということには、限界があります。

そこでもう一つの余力の大きな耐震壁としてTIP構法をお勧めします。

TIP構法は、数多くの実験の裏付と、阪神淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、今回の熊本地震においても、被害なしであったという実績があり、その強度と粘り強さが実証されています。

これから住宅をお建てになる方、耐震補強を予定している方は、南海トラフ大地震などが発生する前に対策を実行されてはいかがでしょうか。これが先手必勝の地震対策です。

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